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みなさん、こんにちは。桃李スクールのモリです。
今日は『竹取物語』の最終回です。
単語メモを参考にして、次の質問の答えを考えながら、聞いて下さい。
質問
Q:月に帰る前、かぐや姫は何をしましたか。
では、始めます。
「竹取物語」(その三)
さて、この話がついに、帝(みかど)の耳にも届きました。そしてかぐや姫の美しさに心を奪われた帝が、かぐや姫を宮廷に迎えると言ったのです。帝と言えば、この日本で一番偉いお方です。おじいさんとおばあさんは大喜びですが、かぐや姫はやはり断りました。帝は無理にかぐや姫を宮廷に迎えようとはせずに、和歌を交わす関係となりました。
それから三年の月日がたった頃、かぐや姫は月を見ては涙を流すようになりました。心配したおじいさんとおばあさんが、かぐや姫にたずねました。
「何がそんなに、悲しいのだね」
「心配事でもあるなら、わたしたちに話してごらん」
しかしかぐや姫は何も言わず、光の玉のような涙をはらはらと流すばかりでした。しばらく経って、秋の十五夜が近づいた頃に、かぐや姫はおじいさんとおばあさんに泣いているわけを話しました。
「お父さま、お母さま。実はわたくしはこの世界の者ではありません。わたくしは、あそこで光り輝く月の世界から来たのです。今度の十
五夜に月から迎えが来るので、帰らなければなりません。それが悲しくて、泣いているのです」
びっくりしたおじいさんとおばあさんは帝にお願いをして、かぐや姫を守ってもらうことにしました。帝は二千人の兵士を送りました。十五夜の夜、地上に千人、屋根の上に千人が並び、弓や槍をかまえて月の世界から来る迎えを待ちました。やがて家の周りが真昼のように明るくなりました。すると雲に乗った月の世界の人たちが、ゆっくりとかぐや姫の屋敷へ降りてきたのです。
その姿を見た兵士たちはどうしたことか、体の力が抜け、動けなくなってしまいました。月の迎えはおじいさんにこう言いました。
「姫を迎えに来ました。さあ、姫をお渡しなさい」
おじいさんとおばあさんは、かぐや姫の手を力一杯握りしめましたが、でもなぜかその手から力がすーっと抜けてしまいました。かぐや姫は静かに庭に出ると、いつの間にか美しい天女の羽衣をまとっていました。
「お父さま、お母さま、これでお別れでございます。これからは月を見るたびに、わたくしの事を思い出してください。そしてこれを、帝
にお渡しください」
そう言ってかぐや姫は、おじいさんとおばあさんに不老不死の薬と手紙を渡しました。そしてかぐや姫はそのままゆっくりと夜空へのぼって行き、月の光の中に消えてしまいました。
それから数日後、かぐや姫の手紙と不老不死の薬を受け取った帝は、手紙を読んでひどく悲しみ、かぐや姫がいないのに不老不死になっても意味がないと思い、たくさんの兵士たちを天にいちばん近い山に登らせて、山頂で薬を焼かせました。それから、その山は「兵士がたくさんいる山」、或いは「不死の山」から「富士の山」、「富士山」になったと言われています。薬を焼いた煙は今でも見えるそうです。
では、質問の答えです。
Q:月に帰る前、かぐや姫は何をしましたか。
→おじいさんとおばあさんと帝に手紙と不老不死の薬を渡しました。
翻訳
「竹取物語」(其三)
其後,這些事情便傳到了天皇的耳裡。深受輝夜姬的美貌所吸引的天皇因此決定要將輝夜姬給迎回皇宮裡。提到天皇,那可是日本至高無上的身分。老爺爺和老奶奶雖喜不自禁,輝夜姬卻斷然拒絕了。天皇也不打算以強硬的手段將其迎入宮中,便和輝夜姬互相交換和歌來。
就這麼經過了三年的歲月,輝夜姬卻是每每看著月亮便流淚不已。老爺爺和老奶奶擔心地問起輝夜姬。
「怎麼了,為什麼那麼傷心呢?」
「如果有什麼心事的話,可以和我們說說看啊。」
然而輝夜姬卻是什麼也沒說,只是淚雨如珠不止。又過了一段時間,就在接近秋天的農曆八月十五日之時,輝夜姬才向老爺爺和老奶奶說出為何流淚的原因。
「父親大人、母親大人,其實我並非這個世界之人,我是從那光輝月亮之處而來的。這次的農曆八月十五,月亮那邊會派人來接我,所以非回去不可了。因為太難過了所以才會淚流不止。」
驚訝不已的老爺爺與老奶奶於是向天皇請求,希望能守住輝夜姬。天皇便派了兩千士兵前往。在八月十五的這一夜,地面安排了千人、屋頂上也有千人並列,都舉著弓箭或長槍以待來自月亮的迎接之人。不久房屋周遭竟如白天一般整個明亮起來,這時月亮的使者們乘著雲朵而來,緩緩地降落在輝夜姬所在的屋前。
見了此狀的士兵們這時卻不知為何,竟全身無力而無法動彈。月亮的使者如此向老爺爺說了:
「我們前來迎接公主了,來,將公主交給我們吧。」
老爺爺和老奶奶儘管死命地抓著公主,但卻不知怎麼的失去了力氣。輝夜姬靜靜地走至庭院,須臾間竟已穿上了天女的羽衣。
「父親大人、母親大人,我將就此拜別。從此往後,只要見到月亮就能想起我。還有這個,請幫我轉交給天皇。」
說完便將長生不老藥和信紙交給了老爺爺和老奶奶。接著輝夜姬便這麼徐徐地升上夜空,最後消失在月光之中。
自此數日後,收到輝夜姬書信和長生不老藥的天皇,在讀過信件內容後悲憤不已,感嘆若是沒有了輝夜姬,那長生不老又有何意義,便派了眾多士兵前去離天空最近的山,登至山頂後將藥給燒了。從此之後,這座山從「士兵很多的山」或是「不死之山」,轉而被稱為「富士之山」,也就是現在所稱的「富士山」。如今似乎還仍能瞧見那焚燒藥的煙霧呢。
いかがでしたか?
富士山の語源については、後から付け足したと言われています。実は5人の貴公子のエピソードもそれぞれいろいろな言葉の語源として紹介されています。そして、最後の富士山から煙が出ているという部分から、『竹取物語』は富士山が活火山だった頃に書かれたことがわかります。この物語、実はいろいろな要素があって、たくさんの研究があります。興味が湧いた方はぜひ調べてみてくださいね。
それでは、今日はこのへんで。ご清聴ありがとうございました。
単語
1.ついに:終於、最後
2.帝(みかど):天皇
3.耳(みみ)に届(とど)く:傳到~的耳朵裡、聽到
4.心(こころ)を奪(うば)われる:被強烈吸引住(~的心)、被迷到
5.宮廷(きゅうてい):宮廷
6.[名詞]と言えば:說到~就是(想到…)
7.せずに:=しないで、不要~而…
8.和歌(わか):日本的定型詩歌。
9.交わす(かわす):交換
10.和歌を交わす:在古代日本的貴族們之間,「交換和歌」就是一種情書往來,是情感上不可或缺的風趣交流,又能展現自己的才藝。
11.月日(つきひ)が経つ(たつ):歳月流逝
12.~ては、…:表示重複兩個動作「月を見ては、涙を流す(毎次看著月亮就流眼涙)」
13.尋ねる(たずねる):問、尋問
14.~てごらん:=~てみてください、試試看
15.玉(たま):玉
16.はらはらと:飄落的様子、撲簌簌「桜の花びらがはらはらと落ちる(櫻花花瓣紛紛飄落)」
17.十五夜(じゅうごや):農曆八月十五日夜晩
18.近づく(ちかづく):靠近、接近
19.わけ:理由
20.光り輝く(ひかりかがやく):發光
21.兵士(へいし):士兵
22.地上(ちじょう):地上
23.屋根(やね):屋頂
24.弓(ゆみ):弓
25.槍(やり):長槍
26.かまえる:做好(放弓和長槍)的姿勢
27.やがて:不久後
28.真昼(まひる):大白天
29.屋敷(やしき):房子
30.どうしたことか:不知為什麼
31.力(ちから)が抜(ぬ)ける:(變得)沒力氣
32.渡す(わたす):交給、交出
33.[V-ます形]なさい:表示命令、指示
34.力一杯(ちからいっぱい):竭盡全力
35.握る(にぎる):握住
36.なぜか:不知為什麼
37.すーっと:事情安靜又順利變化的様子「障子が音もなくすーっと開いた(紙拉門悄無聲響地打開來)」
38.いつの間(ま)にか:不知不覺
39.天女の羽衣(てんにょのはごろも):仙女的羽衣
40.纏う(まとう):纏、裹、穿
41.[V-辞書形]たびに:毎當~
42.不老不死(ふろうふし):不老不死
43.夜空(よぞら):夜空
44.昇る(のぼる):昇上起
45.ひどく:非常地
46.悲しむ(かなしむ):難過
47.天(てん):天
48.山頂(さんちょう):山頂
49.或いは(あるいは):或者
50.煙(けむり):煙
51.語源(ごげん):詞源
52.付け足す(つけたす):附加
53.エピソード:小故事
54.活火山(かつかざん):活火山
55.要素(ようそ):要素
56.興味(きょうみ)が湧(わ)く:産生興趣